serial experiments lain カウンセリングカルテ(Dia)

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■■SiteA Level08
■Dia019
自己の過小評価をなくすために、クライアントに自信を持たすように話を進めた。
いまだに表情の動きは乏しく、冷たく硬い表情を示しがちだが、あくまでパーソナリティの範囲であると理解できる。
知的なクライアントであるため神経を使うが、理解力が高いため、効果は期待できそうである。



■■SiteA Level10
■Dia020
クライアントの興味は、私よりも私の職業に向いている。
医学知識を学びたいというクライアントの理由は、自身の病気への不安からくる探求心の延長だが、このことが彼女にとって自己を考えるいいリハビリになる可能性もあり、承諾した。
当然、そうした知識から自己の病気への不安を助長してしまう可能性は否定できないが、現在のクライアントとの関係上、それを避け得ることは十分可能と考えらる。



■Dia021
かねてから気にかかっていた、クライアントの髪型に関して聞くことができた。
幻聴を防ぐおまじないのようなものだった。
おそらく、すでにあの髪型のままでも幻聴は聞こえてしまったことだろうと思うが、あの髪型をやめることはさらに激しい幻聴を引き起こすと、潜在的に思っているのだろう。
我々の交通安全のお守りとなんら変わらない。
お守りを過信することに危険性がないとは言えないが、現時点でクライアントに髪型を変更させるつもりはない。。



■■SiteA Level11
■Dia022
あいかわらずクライアントの興味は精神病理にしかなく、他の話題に関しては、無関心とまではいかないものの興味を示さない。
質問攻めにはやや疲れたが、なにかしら得意な分野を持つことで、自我が強化されたり、自己の過小評価がなくなる可能性は非常に高い。
また、こうした症状を持つ第三者のケースと比較することで、客観的に自己を確認できるはずである。



■■SiteA Level12
■Dia023
全体的にリラックスしたムードの会話ができるようになった。
記憶に関して、恐らくなんらかの問題があり得るだろうと想定していたが、過去の自分の記憶が自己の経験として認識できないことから、同一性の障害もしくは単一性の障害かどちらかの自我の異常の可能性がある。
ただし、発展途上の自我での問題であって、今後自我の強化をしていく上で、自然と解決する程度の問題なのかもしれない。



■■SiteA Level13
■Dia024
クライアントとのコミュニケーションは良好である。
前回のセッションで多少質問攻めに苛立ち、からかい半分の会話にはなったが、かえってそのことでクライアントとの距離は確実に縮まった。
今後も、クライアントの自我の成長・確立への援助を中心としたカウンセリングを行っていく予定。



■■SiteA Level15
■Dia025
だいぶ、表情に明るさが出てきた。
ここ数ヶ月で仲良くなったらしい友人の影響と思われる。
それに伴う生活環境の変化により、環境因子の改善がなされたためだろう。
同年代の気の合う友人を見つけられたことで、恐らくは私よりも親密な関係を築いていくことだろう。
質問が減らないのは、私に対してなにを話していいか、わからなくなったためではないだろうか。
今後、数ヶ月の様子をみて診察を終了したい。



■■SiteA Level16
■Dia026
質問攻めは直らない。
この件に関していえば、単なるクライアントの性格の問題であるのかもしれない。
以前幻覚時に現実感消失を感じたことに対して、いまだに不安があるらしく、その質問に終始した。
当時の症状は、恐らく過度の自分への過小評価から別な自分への憧れが具体化し、その新しい自分と以前の自分自身がすっかり違ってしまったため、離人症状のような状態を自ら作り出していたのではなかろうか。
しかし、今となってはもう、それが起こる可能性はきわめて低いと予想される。



■■SiteA Level20
■Dia027
問題ない会話で終始した。
肌も健康的で印象が強くなってきた。
全く普通の中学生でしかない。
もはや、ここに来る必要はないといえる。

高島教授

秋の学会へ提出する論文ための別のクライアントを申請します。



■■SiteA Level21
■Dia028
特になし。

高島教授

先月お願いいたしました別のクライアントの件ですが、どうなっていますか。
よろしければ外来の担当の方をご紹介いただければ、自分で手配します。



■■SiteA Level22
■Dia029
特になし。

高島教授

今回のクライアントの最終レポートをまとめます。
ある程度見当をつけてから既往歴を取ったほうがよいと思っていましたが、まるで問題がないため、ここまで取りませんでした。
最終レポート用に既往歴の残りの部分を、来月にはまとめます。
秋の学会まで時間がありません。
なんとかお願いできないものでしょうか。
これでは間に合いません。
これは、私への嫌がらせなんですか。



■■SiteB Level04
■Dia030
特になし。

管理事務局長様

後任の室長が決まるまで、この報告書はだれに出せばよろしいのでしょうか。



■■SiteB Level05
■Dia031
特になし。

管理事務局長様

新しいクライアント、ありがとうございます。
現在のクライアントの状態は報告のとおりです。
最終レポートをまとめ次第お送りいたしますので、問題なければカウンセリング終了したいと思います。



■■SiteB Level07
■Dia032
管理事務局長様

既往歴の確認のため、クライアントの同級生に調査をしたところ、問題点が見つかりました。
大変申し訳ありませんが、改めてカウンセリングを開始したいと思います。



■Dia033
恐れていたとおり、クライアントは自分の中で架空の友人を作り出しており、私の意見に対しても、反抗的な態度で否定してしまった。
その際、言動の論理性は客観性に著しく欠けており、まるで精神分裂病の患者のようである
もちろんただちに診断することはできないが、以前の現実感消失や離人症状の現れから、年齢・性別を考慮すると、離人神経症の恐れもある。
また人格障害が極めて軽いことと、幻覚のことを考慮するなら、妄想型の精神分裂病の病型である、パラフレニーである可能性も高い。



■Dia034
今後はでき得る限り、中立的な第三者としての立場で彼女で接するつもりだが、これまでの経緯の中で、彼女と密接なコミュニケーションを築いてしまったため、第三者的に接するのは難しい。
担当を替えるべきか、次回のセッションで決定したい。

管理事務局長様
わがままを申し上げてすみません。
現状の他の仕事のほうも間違いなくやり遂げます。
このまま進めさせてください。



■Dia035
クライアントとの関係の修復に全力を費やしたが、残念ながら効果はなかった。
どうやら架空の友人を否定されたことで、完全に自分の世界の殻に閉じこもってしまったようだ。
完全な自閉状態であるといえる。
なんとか会話は続けられるものの、あまりにも距離の近しい患者となってしまったため、不用意に距離を置こうとするとパニックを起こす可能性も充分にある。
しばらく様子を見るしかないとは思うが、このまま精神療法を行うことで、場合によっては私が被害妄想の対象に繰り込まれる危険性がある。



■Dia036
管理事務局長様

今後の対応について

患者自身が疾患にかかっていると思っていないので、治療はきわめて難しい状態ですが、担当を変えるということで、患者の環境を変えることが先決であると考えます。
ただ、現状で担当変更という対応ができないのならば、抗精神病薬の少量、コントミンまたはネオペリドールの投与を提案します。
鎮静作用があるので試みる価値はあると思います。
倫理審査委員会への書類提出は必要でしょうか。


■■SiteB Level08
■Dia037
クライアントは終始穏やかな表情であり、緊急になにかをする必要はなかったのかもしれない。
クライアントの私に対する考えは以前と違いはなく、何気ない会話では架空の友人との話を避けていれば問題はない。
ただ気になるのは、私の個人的な部分への質問である。
意図的に私の感情を煽っているようにさえ思える。
ただ、それは私自身の焦りからの錯覚かもしれない。
なんとか以前の様な親密な印象を持たせつつ、徐々に客観性を持って指導していきたい。
これからもう一度、初めからやり直すつもりだ。



■■SiteB Level08
■Dia038
クライアントが全く別な人物に見えるほど、なにか違う印象を受けた。
私の主観的な部分がそうさせているのか、それとも症状の経過によってなにかが変わってしまったのか。
会話中、やはり理解に苦しむ発言や、私を煽る発言があった。
カウンセリング中に、私ヒステリーを起こしてしまい、自身を見失ってしまった。
もう私の手に負えない。
私にはもうどうすることもできない。
担当を替えてください。



■Dia039
全体的に若々しさや張りがなく、年齢よりも老けた印象。
落ち着いた話をしていても視線が定まらない。
会話中も手首を微妙に動かし続けて、不安な心境を露呈している。
恐らくは本人も身体感覚の異常に気づいているものの、自身のプライドの高さから病状を認めず、疲労と睡眠不足のためであるとし、努めて元気を出そうと意図的に振舞っているのが伺える。



■Dia040
会話の中で、幸せな自分が想像できないと将来に対する希望も持てず、自信が喪失し、やや厭世的な心理状態に陥っている。
刺激するとヒステリーを起こす状態。
クライアントは几帳面で勤勉であり、円満な対人関係を維持するために気遣いをする、典型的なメランコリー神話型の人間であるといえるだろう。
今後は患者の心理的負担を軽減しつつ、精神指導を行うものとする



■■SiteB Level09
■Dia041
カウンセリング中に偶然手に熱いお湯をこぼしたクライアントは、すでに痛覚失認しており、何事もなかったように片付けをしている。
また自己の身体部位のイメージがずれている可能性がある。
器質的脳疾患、または内分泌疾患かの脳障害を罹患している可能性がある。
確認のため、シンチレーションスキャニングもしくはポジトロンCTによる後頭葉の検査を要する。



■Dia042
なかなかクライアントが心を開かない。
多少の荒療治が必要。
意図的に感情を逆なですると、漠然とした将来への不安感に反発するように、攻撃的な面が現れてくる。
アンビバレンツに歪んで現れてみえる。
今後、能率低下、記憶力減退、注意力減退の自覚とともに、劣等感や自責傾向が強まっていくのだろう。
その結果、衝動的な行動が目立ち、知覚のソヘキないし離人症が見られ、現実感の消失に悩む可能性は高い。
突発的な自殺企図の可能性もあるので、トフラニールを投与する。



■Dia043
人格水準の持続的低下が見られる。
感情が麻痺しており無関心で、作業意欲が低下している。
目も虚ろで、女性らしい気遣いが以前に比べて格段に減った。
これまで来客の際にお茶を出さなかったことはなかったが、それすらも気が回らない状態である。
自身の想像している自己と、現実の能力差が自分自身を攻め立てている。
既に自我の単一性が失われ、クライアントの自我は崩壊し始めている。
私の前でも自信のなさを露呈し、自分が病気になった様な心気感を抱いている。
時々、私のことがわからない。



■■SiteB Level10
■Dia044
私の問いかけに関しての反応が鈍くなった。
自信のなさが自己評価のバランスを欠いている。
知識に不備が見られ、正確な判断がなされていない。
自分の立場を既に見失っている。



■Dia045
メランコリー型性格の患者には、発病との関連を自覚させるような精神療法が有効であるため、クライアント自身の自立を促す方向で対処する。
神経症の症状に加え、うつ病と精神分裂病的な症状も見られることから、非定型精神病の可能性もあり、脳波の徐波化の傾向がないか、附属病院に脳波検査を含め精密検査を依頼。



■■SiteB Level11
■Dia046
私の話が理解できない。
専門用語に関する知識には反応するが、話言葉に対しての理解がやや困難である。
言語性聴覚失認と診断。



■Dia047
クライアントの場合、恋愛にまつわるトラブルは間接的な原因に過ぎない。
継続的なアプローチによって、恐らく彼女の自我は取り戻せると確信する。
薬物療法を中止し、精神療法と環境療法を合わせて治療していく。



■■SiteB Level12
■Dia048
クライアントは自己と社会との繋がりを見出し、自我障害を完全に克服した。
BPRSでもHAM-Dによる臨床評価も全く問題はない。
私の初めての治療は無事終了した。
ありがとう、私の大切なクライアント。

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