serial experiments lain 柊子の日記(Tda)

[ゲーム]


■■SiteB Level01
■Tda045
今日、研究室に出入りしている医療機メーカーの新人の、吉田君って言ったっけ、見るからに年下っぽかったけど、少しドキッとしちゃった。
なんだか笑顔がかわいくて、ついじっと見つめてしまった。
日本の研究室にもまだなじんでいないせいか、あんなふうに笑顔で話しかけられただけで、ちょっぴりうれしかったのかもしれない。
ひょっとして私に気があったりして。
残念でした、私はもうタケシさんのものよ。



■Tda046
はっきり彼がいるって言ったほうがいいんだろうけど、なんだか言いたくないのは、私が浮気性だからなのかな。
だめだ、やっぱり今のタケシさんに不満を持ったままだと、気持ちが揺れちゃうんだ。
よくないな、カウンセラーが不安定じゃ。
玲音を治す前に、私を治さなきゃね。



■Tda047
ああ、びっくりした。
あんなところで吉田君とばったり会うなんて。
男がひとりで下着売り場に買い物なんて変だと思ったけど、恋人の買い物待ちだったのかな。
なんか、こっちのほうがはずかしかったけど。
でも、いろいろ話ができたし、気にすることはないんだけど。
それにしても、私も少しストレスがたまってるのかなあ。
あせっちゃったのもあるけど、吉田君にべらべらと愚痴っちゃって。
迷惑だったよね。
いまさら後悔してもしかたがないけど。
でも吉田君って、年下とは思えないほど大人っぽくて、びっくりした。
まあ、タケシさんほどじゃないけどね。
トウコさん少し疲れてるんだよ、なんて優しいこと言われたら、ちょっぴりキュンとしてしまう。
いけないいけない。
吉田君は気の毒に思ってくれてるだけだよ。
そうだ、ひょっとしたらあの後、恋人に見られて怒られてたりして。
今度あったらフォローしておこうっと
それにしてもよっぽど研究室で浮いて見えるんだろなあ。
でも今度、サンプルの健康器具をくれるって言ってたし、少し疲労回復できるかな。



■Tda048
やっと吉田君に会えたと思ったら、やってしまった。
デパートの健康器具売り場の人と商談しようとして待ってたとこだったんだって。
あーあ、もう、私ってそそっかしいなあ。
いきなりごめんなさいなんて言われて、吉田君固まっちゃってたものね。
また私のほうが赤面してしまった。
約束の健康器具を持ってきてくれただけだったのにね。
パルス式のよくあるリラックスできるためのおもちゃみたいなやつだったけど、一応正規の医療メーカーなんだから、効き目はあるのかな。
疲れた日だけじゃなく毎日やったほうが効き目があるって言ってたし。
よし、早速今夜からやってみよう。
吉田君ってもてるんだろうな。
顔もあんなにかっこいいし、背も高いし。
吉田君が研究室に来ると、他の女子社員もかなり彼を意識しているみたい。
なんて、やだ、なに言ってるんだろうな、私。
私にはタケシさんがいるのに。
あーあ、タケシさんに会いたい。



■■SiteB Level02
■Tda049
最近、研究室内で前以上に私を見る目がきつくなっている気がする。
言いたい人には言わせておけばいいんけど、なんだか気になる。
人の顔を見てはこそこそと耳打ちして笑ってる。
またつまらない噂話に違いないとは思うけど、なんだか自分だけこの研究室で浮いているのかもしれない。
久しぶりのデートだったのに、なんだか私うわの空だったみたい。
タケシさんはなにか話があったみたいな気がするけど、なんだか胸にぽっかり穴が開いているような。
どうしちゃったの、トウコ?
疲れてるの?
最近高島教授の文献探しやらなんやらで、こき使われてるせいかなあ。
文献探しなんて私じゃなくてもできるのに。
しかたがないよね、これが日本式だもの。
結局日本の研究所ってこういうものなのよね。
やっぱりアメリカに残ればよかったかなあ。
今夜も吉田君にもらった健康器具、使ってみようかな。
時々眠くなるけど、効果あるのかな?
そんなに広告で見たことないし、まだ試作品だったりして。



■Tda050
いつも私だけ扱いが違うし、私ってすぐ顔に出るから。
やだなあ、研究室移れないかなあ。
他のこともそうだけど、高島教授の下はもういや。
なんだか私のこと変な目で見てるし。
この間も、それに、そう、今日も私の胸を見てたし。
気にしすぎかもしれないけど。
なんか生理的にだめなタイプなんだろうなあ。
悪い人じゃないんだろうけど。



■Tda051
あんなやつ、死んじゃえ。



■Tda052
久しぶりの日記。
飛び飛びでも、これだけ続けるなんて私って偉い。
最近は疲れて帰って寝るだけの生活になってしまった。
それでも、吉田君からもらった健康器具を続けているせいか、1日の疲れが翌日には持ち越されていないような気がする。
やっぱり、でも疲れてる。
神経が疲れてる。
高島教授の論文発表のために、なんで私ばかりこき使われるんだろう。
確かに私のクランケは玲音ひとりだけだから、他の人に比べれば楽に見えるかもしれない。
玲音は問題なくうまくいってるんだから、確かに私は楽してるのかもしれないけど。
でもなんだか最近、嫌がらせのような気がしてならない。
なんでこんなに最近いらいらしているんだろう。
ああ、やだやだ。



■Tda053
でも、玲音のこと、見捨てないから安心してね。
きっと、どこか問題があって幻覚を見たんだから。
でもなんだろう。
家庭環境にも問題はないし、先天的に障害があるわけでもないし。
特定のイメージが見えるわけだから、なにかしら原因はあるはずなのに。
私ったら日記になに書いてるのかしら。
もう寝ようっと。



■Tda054
高島教授が亡くなられた。
しかも自殺。
悲しいって素直に言えないけど、やっぱり人が亡くなってうれしいわけがない。
警察やら記者やらが来ていろいろ聞いていったけど、自殺の原因はまだわからないみたい。
あーあ、これから夜遅いとき嫌だなあ。
なんのあてつけか知らないけど、研究室で首をくくらなくても。
でも、これでちょっと研究室にいたくない理由がひとつ消えた
こんなこというのは不謹慎だけど、私は楽になった気がしてしまう。



■■SiteB Level03
■Tda055
ざまあみろ、あのハゲ。
ひょっとして私の願いを神様が聞いてくれて、あのハゲが死んだの?



■Tda056
今日、研究室から帰るとき、吉田君に会った。
最近の私は、高島教授の手伝いで忙しくて、吉田君が来ている日でも話しをする時間がないほどだった。
私を心配して、私の仕事が終わるまで待っていてくれたらしいけど、今の私に優しくしないで。
こんな状況をだれかのせいにしたくていらいらしているときに優しくされたら、タケシさんへの気持ちが崩れちゃう。
吉田君はただ黙って家まで送ってくれただけだけど、すごくうれしかったの。
うれしいって思っちゃう、私がいたの。
いやだ、違うよね?
トウコはタケシさんが好きです。
だれでもかっこいい男の人に優しくされたら、うれしいよね?
タケシさん、ちゃんとつかまえててほしいのに。
やっぱり疲れてるんだ。
もう少しRMLの使用時間を、長くしたほうがいいみたい。




■Tda057
タケシさんから久しぶりに電話が来たけど、なんでかな、別にいつもと変わらない会話だったのに、つまらなかった。
今までつきあってきて、そんなこと思ったことなんて一度もなかったのに。
私が浮ついているから、そんな風に思うんだわ。
でも、ひょっとしたらもう、私たちって終わっちゃってるのかな。
そんなこと、ないよね?



■Tda058
今日は玲音に指摘されてしまった。
徹夜で参考文献調べてたから、目の下にクマができてて、みっともない。
先生疲れてるんだね、少しゆっくり眠ったほうがいいんじゃないなんて、クライアントから心配されるなんて情けないわ。
最近の私は、本当にどうかしてる。
決して玲音のカウンセリングを適当にすましてるわけではないのに。
でも、今の玲音には通院する必要があるんだろうか。
今後もたぶん、なにも問題は起こりそうもない。
私が見るべき人は、ほかにあると思ってる。
玲音は病人じゃないもの。
研究にならないわ。



■Tda059
また頭が痛くなってきた。
今日は早く寝たほうがいいみたい。



■Tda060
こんなの、悪夢だわ。
そう、きっとこれは悪い夢。
タケシさんが結婚するなんて。
いつもの研究室のうわさ好きの連中が、ありもしない話しをしてただけ。
だってタケシさんは私と結婚するって。
そう、でも、それは勝手に私が信じてただけなの?
たしかに約束なんてしてないけど、けど、こんなことって。
ひどい、なぜタケシさんは私にちゃんと話してくれないの?
忙しくて会えないってタケシさんが言ってたのは、それで私を避けてたの?
嫌われてるって早く気がついて、気をきかせて自分から去って行ってほしかったのね?
でも、私、ばかだから、気づかないよ。
言ってくれれば、言ってくれれば私だってあきらめたのに。
うそね、あきらめられないわ。
でも、タケシさんに嫌われてまで、タケシさんを恋人にしておくなんてしないわ。



■Tda061
ううん、あの人はいい加減な人じゃないから、タイミングを見て、きっと話しをしようとしてたんだわ。
なのに、私は自分のことで頭がいっぱいで気がつかなかった。
それで...
私、避けられてたんだ。
なんてばかなの。
嫌われることばかり気にして、タケシさんにしがみついてた。
でもお願い、本当のことをタケシさんから言ってほしい。
私はそれであきらめるしかできない。
私は、それしかできない。
これがただのうわさだったら、どんなにうれしいって思えるかなあ。
悲しいよ、タケシさん。



■■SiteB Level04
■Tda062
だいぶん、落ち着いて自分が見えるようになったから、日記をつけられるのかな。
やっと周りが見えてきた。
研究室の連中が、私の顔を見て笑っていたのは、タケシさんの結婚を知ってたからなのね。
私だけ、なにも知らなかったという事実を痛感させられた。
くやしいよ。
情けないよ。
悲しいよ。
タケシさん。
もうなにも手につかない。
もうすべて捨ててこんな研究室やめてしまえたら、玲音のカウンセリングもなにもかも。
玲音は私なんかいなくても大丈夫よ。
ねえ玲音?
だれに助けてほしいの、トウコ?
吉田君?
私だって、彼のほうがいいって思ってたんだ。
若くて優しくて、あんな男の人に抱かれたいって、どっかで浮気してたの。
それもうそ?
私を必要としてくれる人を求めてただけ?
こんなに私は弱い人間だったなんて。
早く眠らなきゃ。
夢の中には、きっと強くてりりしいトウコが待ってる。
明日から私は変わるの。
そう信じて眠れば、きっ...



■Tda063
この頃、1日のうちでアクセスしている時間のほうが多い。
前はこんなにパソコンに向かってなかったのに。
無意識にだれかと繋がりたいのかな。
だいぶうわさは収まったけど、やっぱり研究室にとけこめない。
カウンセリングも玲音が普通の少女しかなくては、研究にならない。
私は、なんのためにここにいるのかしら。
本当にこのまま、雑用みたいな仕事で終わるのかしら。



■Tda064
カウンセリングしているときの玲音の目が気になって落ち着けない。
やめて玲音、そんな目で私を見ないで。
私はなんともないわ、少なくともあなたの前では。
なのに、玲音は全部私を見透かしているような目で見る。
そう、たぶんはじめて玲音にあったときにも感じたの。
研究対象にしてるって見透かされてる。
ううん、そんなはずはない。
玲音がなにを知ってるっていうの?
もう彼女は納得してるはずじゃない。
どうかしてるのは私。
カウンセラーとしての自分がいない。
こんなことじゃだめよ。
こんなときこそ、仕事に熱中しないと。
でも、私が不安げにしてたとき、玲音はなにも言わず、ただ私を見ていた。
かすかに口元が笑ってた。
やっぱり玲音はおかしいのよ。
いったいなんだっていうの、あの子?
なんでだれも彼女を私から取り上げないの?
病気じゃないって言ってるのに。
もう一度ちゃんと調べよう。
なにか嫌な感じがする。
なんなの?



■Tda065
今日、玲音の小学生時代の同級生、キョウコちゃんと会った。
今どきの中学生っていう感じ。
いろんなことに興味津々な年頃だものね。
でも、そんな彼女に会って少しほっとしている。
彼女は普通だ。
彼女が普通なんだ。
友達と買い物をしたり、好きな男の子の話しをしたりする、ごく普通の女の子。
玲音は、普通の女の子とは違う、なにかを持っている。
それに、ミサトちゃんってだれ?
ミナコちゃんという子の聞き違い?
ううん、そんなはずはない。
ああ、わからない。
私はなにをしているの?
こんなうそまでついて。
私の研究はこんなのじゃなかったのに。
あくまで精神科医として、カウンセリンラーの長所を取り入れて診断していくことだったのに。
玲音という存在が、なぜか空虚なものに感じてしまう。
自然なほど。
玲音に問題があるの?
それとも、私?



■Tda066
今日、研究室の廊下でタケシさんとばったり会ってしまった。
自分の心臓が波を打っていたのがわかるくらい、どきどきしていた。
タケシさんが他の人と結婚することを知らないふりをするか、どうしようかと迷っていたら、顔も足も動かなくなった。
でも、そんな私にタケシさんは笑顔で、やあ元気そうだねって。
それだけ?
私に言うせりふは、たったそんなあいさつのようなものだけ?
次の瞬間、私は声を出して笑っていた。
そんな私を見て、タケシさんはおどろいて走っていってしまった。
なぜだろう?
なぜ私は笑ってしまったのだろう。
タケシさんは私がおかしくなったとでも思ったかしら。
ほんとに私の頭はおかしいの?
それとも、これは夢の中?
ああ、時々現実なのか夢の中なのかわからないときがある。
だれか、助けて。



■Tda067
今日から、RMLは絶対にやめよう。
こんな器具に頼ったから、自分に自信が持てなくなったんだと思う。
私は私。
玲音は普通の女の子。
タケシさんは普通の男で、他に好きな人ができて、断れなくて、黙って結婚しちゃう気の弱い男。
もう、好きなんかじゃない。



■■SiteB Level05
■Tda068
今日は、吉田君といっしょに食事をした。
今日の私は、少し落ち着いていたような気がする。
吉田君といっしょにいたせいかな。
吉田君は、私になんでこんなに優しくしてくれるのかな?
他の研究員たちの噂話を聞いて、同情してくれているのかしら。
同情?
それとも、愛情?
わからない。
だけど、私は愛情を求めている。
だれでもいいわけじゃない。
私は、出会ったときから吉田君を好きだった。
そんなわけない。
今、たださびしいだけだよね、トウコ。
ひとりじゃ、さびしいだけだよね。
だれかになぐさめてほしいだけ。



■Tda069
最近、嫌な夢を見る。
私が吉田君と結婚してて、タケシさんが悲しんでるの。
私は、そんな彼を見てなぜか笑っている。
そんなこと、絶対自分で思っていないはずなのに。
ひょっとして、真相意識の中でそう思ってるの、トウコ?
でも、私の子どもが玲音にそっくりなんていや。
玲音はいい子だと思うわ。
でも、自分の子どもが玲音みたいだったら、やっぱりいや。
なぜ?
なぜなの、トウコ?
わからないけど、いとおしく思えない。
生理的に拒否しちゃうの。
私は、ほんとはどう思ってるの?
もう、自分の気持ちに自信がないのかもしれない。
ああ、ますます現実と夢の判断ができなくなりそうなほどになっている。
これも幻覚?
私が幻覚を見てるなんて。
ううん、そんなことはない。
ただ神経が敏感になっているだけ。
大丈夫よ、トウコ。
吉田君がくれた新しいマシンを使わなきゃ。
彼には助けてもらったから、ちょっとぐらい実験に協力してあげなくちゃね。
今彼までいなくなったら、ほんとに私精神的にひどい状況になってしまう。
私がそんな状況になるわけにはいかない。



■Tda070
吉田君が買ってくれた指輪。
これって、もしかして?
なんにも言わないで渡すなんて、もう。
でもいいの、同じ間違いはしないわ。
私もまだなんの研究成果も出してないし、このまま研究室を去るなんて、プライドが許さない。
でも今日、私は玲音にばかなことを聞いてしまった。
あなたはだれ、本当に玲音なの?
玲音は表情も変えずに目だけを上にあげ、私は私、と答えた。
そんな当たり前のことを聞いてしまった。
でも、自分の頭で考える前に、もう自分の口が開いていた。
なぜだろう。
きっと、玲音もあきれてるだろうな。
そうよ、最近私の夢の中の玲音によく似た女の子のせいだわ。
玲音に似てるけど、玲音じゃない。
やっぱりもう一度頭を整理しないと。
こんなことじゃカウンセラー失格だわ。



■Tda071
高島教授の1周忌で、職員とお墓参りに行った。
もう1年も経つんだ。
ほんとにいろいろあった年だった。
合掌。



■■SiteB Level06
■Tda072
日ごとに、自分がわからなくなってきた。
おかしな夢を見るようになってたけど、今まではそれが神経が興奮してるだけだと思い込んでた。
でも、今日は幻聴らしき症状があった。
幻聴とは断言できないけど。
昨日から、耳鳴りが止まらない。
まるで玲音のよう。
オルゴール?
なんなの?
頭の中で鳴っているみたい。
明日、耳鼻科に行こう。




■Tda073
玲音のデータを整理しようとすると、だれもいない研究室に研究員たちの声が聞こえた。
なにを言ってるのかわからないけど、きっと私の陰口。
吉田君の声も聞こえたような気がする。
どうして吉田君が?
どうかしてる。
いったいなにが私に起こっているの?
だれか教えて。
私を助けて。
こんなんじゃデータの整理ができない。
明日にしよう。



■Tda074
明日って、明日は大丈夫なの?
本当に私はおかしくなってない?
もしおかしかったら、だれも私に近寄らないよね?
私は、だれに助けを求めればいいの?
もうだれも信じられない。
助けて、吉田君。



■■SiteB Level07
■Tda075
RMLを使うのをやめた。
理由はわからないけど、そうしなくちゃいけない気がして。
吉田君、ごめんね。
なんか実験の代償で私につきあってくれてるって、不安になるの。
吉田君に会いたい。
会ってキスしてほしい。
私の気持ちはもうわかってるくせに。
早く私を受け入れてほしい。



■Tda076
今日も、今までのデータを整理しているとき、あのRMLを装着していたときと同じような感覚、頭の中に白いパルスのような強い光が時々走ってきたから、無意識に危ないと思った
間違った使い方をしたわけでもないのに。
使っていたのが、間違いなのかも。
試作機のトラブル?
危ないよ。
吉田君に報告しなくちゃ。
こんなの販売したらトラブルの元だよ。



■■SiteB Level09
■Tda077
そう、このままじゃ玲音に支配されてしまう。
きっと、このデータはすべて玲音に見られていたのよ。
なんのために?
どうして玲音の生まれたときからのデータがあるの?
もう、わからない。
また声が聞こえる。
ううん、声だけじゃない。
吉田君や研究員たちが私を遠くから見ている。
どうして私も見て笑っているの?
もうやめて。



■Tda078
私おかしいの?
ネットに繋がっていないと不安なのよ。
つけたくもない日記をだれのために書いているの?
これを読みたがっているのはだれ?
たぶん、私じゃないわ。



■Tda079
もう、だめだ。
どうしたらいいのか、わからない。
吉田君、あなたまで私を裏切るなんて。
最初から私を笑っていたのね、あの研究員の人たちといっしょに。
あなたに頼って泣いたり怒ったりしたこと、全部みんなに話して笑っていたなんて。
信じたくないけど、今日その場に偶然通りかかってしまったのよ。
もう私には吉田君しかいなかったのに。
ただの薄っぺらな男だったなんて。
なんてばかなの、トウコ。
だれ?
だれか私に話しかけてる?
そんなはずないわ、今はだれもいないもの。
私よ、トウコ。
トウコは私よ、やめて。
だれがこんなに私を苦しめるの?
もう、やめて。



■Tda080
玲音、聞こえる?
あなたがこれを読んでいるのはわかってるんだから。
いやらしい子。
もう私はあなたを治療しないわ。
二度と私の前に現れ...



■Tda081
だれだって1回ぐらいだれかを本気で死ねばいいって思うことぐらいあるでしょ。
それがあなたは許せないって言うの?
あなたが高島を殺したんでしょ。
私は絶対なにもしてない。
警察だって私じゃないって言ってる。
自殺なんだから。
ねえ、お願い。
私を助けて。
わかるわよ。
そうね、玲音はいい子でしょ。



■■SiteB Level10
■Tda082
玲音、もう充分でしょ?
こんなずたずたになった私を見て満足でしょ?
ねえ、見てるんでしょ?
お願い、もうやめて。
許して。
私にはこんなの耐えられないわ。
自分がおかしくなるなんて。
これは玲音のしわざなんだよね?
玲音の望みはなに?
教えてよ。
私には、なにがなんだか、もうわからない。



■Tda083
やめてよ、玲音。
私がなにをあなたにしたの?
もう許して。
お願い。
私はおかしくなんかなりたくないの。
私がおかしくなったら、あなたを治療できないのよ。



■Tda084
ねえ玲音、私はもう死ぬしかないの?
他には方法はないの?
私は自分の体を失うしかないの?
そんなのいや。
自分が消えちゃうなんていや。
だれにも支配されたくない。
みんなそうでしょ?
玲音もそうじゃなかったの?
怖くて怖くてしかたがない。
お願い。
玲音、助けて。
お願い。



■Tda085
もうひとりの私ってなによ?
私はひとりしかいないの。
どうしてそんなわけのわからないことを言うの?
同じ考え方ができて判断するだけなんて、人間でもなんでもないわ。
私って存在はここにしかいないのよ。
どこにいたって私は私。
だれよ?
私はあなた。
やめて、なんでこんなこと打ち込んでるの。
私おかしい。
私おかしくなんてないわ。



■■SiteB Level11
■Tda086
ねえ玲音、いつから私に目をつけていたの?
はじめて会ったときから?
それとも...もう関係ないわね。
ねえ、私はあなたに吸収されるの?
それとも、私でいられるの?
なにかに利用されるの?
私は、私でいられるの?



■Tda087
いやよ、死にたくない。
体を捨てたくない。
この体で感じて生きていたいの。
この体を離れることはとてつもない恐怖なのよ。
あなたにはわからないかもしれないけど、それが普通の人間なのよ。
お願いよ、玲音。
助けて。



■Tda088
私が知らないだけ?
知りたくないわ。
やめてよ、知りたくなんかないんだから。
やめて。
お願い。



■Tda089
信じられないわ。
あなたがそんな子だったなんて。
玲音、今からでも遅くはないわ。
私といっしょに治そうよ。
違うよね、治すんじゃなくて生まれ変わるんだわ。
私は。



■Tda090
もう、いいわ。
すべて私には無意味なんだよね。
泣いたり笑ったり怒ったり、裏切られたり。
すべてのことがうそでも本当でも、もういいの。
私にも、もっとデータをちょうだい。
玲音、あなたを知りたいの。



■■SiteB Level12
■Tda091
あなたのデータにアクセスしたわ。
あなたが自分でクラックしたのね。
今まで私が触れなかったデータに急にアクセスできるんだもの。
あなたしかそんなことできないわ。
どういうこと?
あなたはいったいなんなの?
ねえ、聞いてる?
聞こえてるでしょ?
なんで答えないのよ?
それとも、もう必要がないの、わたしは。
うそでしょ?
からかってるのね。
それとも、あな...



■Tda092
体を持った私は、消えちゃうんだね。
この手も、この顔も、髪も。
もう、この体にだれも触れてくれないのはちょっとさびしいけど。
玲音は、そばいてくれるんでしょ?
しばらくはきっとさびしいから、そばにいてね。
いっしょに、ずっといっしょにいてくれるんだよね、玲音?
私が眠っていたら、起こしてね。
いっしょにいろんな遊びをしよう。
そして、すべてを監視しよう。
私たちがしっかりして、つまらない考えを消そうよ。
それから、私たちといっしょに生きられる人を探そう。
もっとたくさんの仲間を増やそう。
だって、ここは私たちふたりには広すぎるもの。
玲音だってボーイフレンドほしいでしょ?
私はしばらく遠慮するけど。
私たちでつまらない世界を消しちゃおうよ。
まだこの世界は、私と玲音ふたりきりしか、いないんだから。

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